この事例の依頼主
女性
相談前の状況
依頼者は結婚するまで正社員として稼働していましたが、結婚後夫からの求めに応じて退職して専業主婦になりました。依頼者は、夫のために家事全般を一生懸命行っていましたが、夫から、日常的に細かい粗を指摘されて文句や暴言を投げかけられました。また、夫が家に入れる生活費の金額がギリギリの金額だったため、依頼者は独身時代の貯金を切り崩して生活費に充てることもありました。依頼者は、しばらく我慢していましたが絶えかねて別居を決意し、別居後相談を受けるに至りました。
解決への流れ
夫の収入が大きかったため、離婚までの生活費の支払いを受けるべく、婚姻費用分担調停の申立てについて依頼を受け、別居から時間をおかずに婚姻費用分担調停を申し立てました。その後少しして夫から離婚調停が申し立てられ、調停では婚姻費用、離婚双方について話し合いが行われることになりました。夫からの離婚請求について、当方は、同居中のモラハラや経済的DVについて指摘し、当方が求める慰謝料が全額支払われない限り離婚には応じないと主張した結果、夫から相当な婚姻費用及び当方が請求した慰謝料全額に相当する金額の解決金の支払いを受け、受任後3か月程度と極めて早期に解決することができました。
婚姻費用は別居後直ちに請求しないと、満額の支払いが得られない可能性がありますので、離婚前に別居された場合はまずは婚姻費用の請求を検討することをお勧めします。また、相手方のDVやモラハラに関する証拠が十分でない場合でも、関連しそうな証拠を積み重ねた上で説得的な主張を行えば、慰謝料や解決金の支払いを受けられる可能性もありますので、諦めずにまずは弁護士に相談することを強くお勧めします。