この事例の依頼主
50代 男性
相談前の状況
年老いた母親の面倒を見ていた次男から、遺言公正証書の作成を相談され、母親の意向を聞いて遺言書を作成した。当職が遺言執行者に指定された。母親が亡くなられたことを次男から連絡を受け、すみやかに遺言執行を実行してもらいたいと依頼された。
解決への流れ
遺言公正証書の作成時には、遺留分の問題が起きないよう細心の注意を払っていた。ところが、遺言書作成後に相続財産が変動したため、相続開始時には遺留分を侵害していることが判明した。案の定、長男や長女から遺留分侵害額請求権の行使を受け、ほどなく遺留分侵害額請求調停が提起された。次男には、担当弁護士を付け、事情を説明して対応してもらった。長男の要求が過大であったため、遺留分侵害額請求調停は期日3回で不成立となった。その後、遺留分侵害額請求訴訟が提起され、引き続き担当弁護士に対応を依頼した。訴訟は難航したが、期日4回で解決した。
遺留分侵害額請求の調停、同訴訟ともに、担当してもらった弁護士の人選がうまくいったので、なんとか解決に至った。難事件ではあったが信頼の置ける弁護士に、事情を十分に説明した上で受任してもらえたことで、次男の負担が大いに軽減された。